研究課題/領域番号 |
17770097
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
川崎 政人 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助手 (00342600)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 分子認識 / 生体分子 / 蛋白質 / 構造生物学 / X線結晶構造解析 |
研究概要 |
本研究計画では、相互作用が弱いため結晶化の困難なタンパク質複合体のX線結晶構造解析を目標とした。モノユビキチン化された膜タンパク質は、エンドサイトーシスにより細胞内に取り込まれ、ユビキチンを結合する一連のESCRT複合体の間を受け渡されて多胞体(multivesicular body)に取り込まれ、最終的にリソソームで分解を受ける。ユビキチンとESCRT複合体との相互作用はいずれも弱く、複合体の結晶を作るのが難しい。本研究では、これまで相互作用様式が不明であった哺乳類のESCRT II複合体とユビキチンの複合体の結晶構造解析に取り組んだ。マウスのESCRT II複合体のサブユニットであるEap45タンパク質について、様々な長さの領域の発現系を構築し、発現精製可能なユビキチン結合ドメイン(GLUEドメイン)領域を同定した。Eap45タンパク質のGLUEドメインは非常に不安定で、室温で容易に沈殿するが、低温で結晶化を行うことにより安定性の問題を克服した。大規模な結晶化条件の探索を行い、ユビキチンとGLUEドメインの複合体の結晶を得ることに成功した。放射光ビームラインにおいてX線回折データ測定を行い、3.35オングストローみ分解能のデータを収集し、分子置換法により構造解析に成功し、相互作用様式を解明することが出来た。GLUEドメインはリン脂質とも結合するが、GLUEドメインのユビキチン結合部位は、リン脂質結合部位から離れており、両者は同時にGLUEドメインと相互作用可能であることも明らかになった。
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