研究課題/領域番号 |
17790099
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境系薬学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
古武 弥一郎 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 講師 (20335649)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 環境化学物質 / グルタミン酸受容体 / 神経毒性 / 大脳皮質 / 神経細胞死 |
研究概要 |
前年度に引き続き、環境化学物質のグルタミン酸神経毒性に関する系統的分類について検討を行った。昨年度グルタミン酸放出により大脳皮質神経細胞死を引き起こすことが明らかになったトリブチルスズ(TBT)のグルタミン酸放出メカニズムについて検討したところ、AMP-activated protein kinase(AMPK)という酵素により制御されていることが明らかとなった。AMPKがグルタミン酸放出を制御しているという報告はこれまでになく、グルタミン酸放出の新規制御メカニズムである可能性が考えられる。また、これ以外にグルタミン酸トランスポーターの逆輸送もグルタミン酸放出に関与しているが、カルシウム依存性メカニズムは関与していないことを明らかにした。 更に新たな環境化学物質についてもメカニズムの分類を行うべく、実験を行った。DDT誘導体の1種dicofolは農薬として主にダニの駆除に多く用いられている化学物質である。Dicofolは大脳皮質神経細胞において50μMの濃度で細胞死を引き起こし、これは他のDDT誘導体と比較して強力であった。Dicofolは、電位依存性カルシウムチャネルからのカルシウム流入が引き金となつて、グルタミン酸が放出され、グルタミン酸受容体を介した神経細胞死を引き起こすことを明らかにした。
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