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骨粗鬆性脊椎骨折の力学解析-椎体骨折はどのようにして生じるのか-

研究課題

研究課題/領域番号 17790995
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 整形外科学
研究機関金沢大学

研究代表者

村上 英樹  金沢大学, 医学部附属病院, 助手 (70334779)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
キーワード骨粗鬆症 / 脊椎 / 圧迫骨折 / 有限要素解析
研究概要

骨粗鬆症脊椎における骨折の発生機序をコンピュータシミュレーションにより生体力学的に検討した.すなわち,CT撮影した脊椎のデジタルデータから,コンピュータ上で3次元モデルを作成して有限要素解析を行った.女性4人を対象とし,全症例に対し二重エネルギーX線吸収測定法を用いてL1の骨密度を測定した.症例A, B, C, Dの若年成人平均値(young adult mean)は順に98%,75%,63%,46%であった.それぞれの症例に対してL1をCT撮影し,その画像データをもとにMechanical Finder^<TM>を用いて有限要素モデルを作成した.L1椎体下縁を完全拘束し,椎体上面から一様な垂直圧縮荷重を負荷し,荷重増分解析を行った.椎体の完全破断は症例A, B, C, Dそれぞれ1400N,1000N,600N,600Nで生じた.椎体に圧縮荷重を負荷すると骨密度に関係なく,全症例においてまず椎体前方で骨折が発生し,さらに大きな荷重が負荷されることにより骨折は椎体前方から側方へ拡がることが分かった.臨床的に前方楔状骨折が多いことが生体力学的に裏付けられた.椎体後方には椎弓根が存在し,椎体後方を支える構造をとるため,相対的に椎体前方の構造が後方に比べて弱くなるので,結果的に椎体前方に応力が集中すると考えた.また,骨粗鬆症のない症例A, Bでは,骨折は椎体後壁にまで及ばなかったが、骨粗鬆症の症例C, Dでは,椎体内の海綿骨での応力強度比が上昇せず,椎体後壁に応力強度比の過度の上昇を認め,椎体後壁にまで骨折が及んだ,これは骨密度が低いと海綿骨の支持性が弱く,荷重を皮質骨のみで受けようとするため,椎体後方の皮質骨にまで応力が集中し,椎体後壁に骨折が生じるものと考えた.骨粗鬆症脊椎骨折では椎体後方の損傷を念頭におき,神経症状の出現に留意する必要がある.

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折の発生機序 -有限要素解析による生体力学的検討-2006

    • 著者名/発表者名
      村上 英樹 他6名
    • 雑誌名

      Osteoporosis Japan 14.2

      ページ: 367-373

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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