研究課題/領域番号 |
17F17337
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
ナノ材料化学
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
馬 仁志 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, グループリーダー (90391218)
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研究分担者 |
LI XINMING 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2017-11-10 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2019年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2018年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2017年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 2次元材料 / ナノシート / グラフェン / センサ / イオン伝導 / センサー |
研究実績の概要 |
本研究は、酸化物ナノシートとグラフェンとのヘテロ界面に起こりうる電荷移動現象に焦点を当て、新しいセンシングデバイスを創製することを目的としている。真空ろ過法を使用して、酸化チタンナノシートの分散液から薄膜を調製した。ナノシートは再積層し、厚み約2μmの薄膜が得られた。交流インピーダンス分析法により、酸化チタンナノシートは優れたプロトン伝導特性を示すことが分かった。室温付近で伝導率は10-4 Scm-1~10-2 Scm-1程度であるが、温度と相対湿度(RH)の増加とともに増大し、80度とRH90%の条件の下で10-1 Scm-1に達する。すなわち、酸化チタンナノシートから調製した高配向性薄膜は、一般的な生体分子および有機伝導体(例えば、Nafion)と同様に、優れたプロトン伝導特性を示すことが明らかになった。さらに、酸化チタンナノシートの側面に酸化グラフェンをヘテロ接合した薄膜デバイスを試作した。電流-電圧試験ではこの薄膜デバイスがダイオードと同様に電流遮断の現象が観察された。この結果に基づき、相対湿度の変化を伴う大気環境の中または不活性ガス条件下でのデバイスの電流-電圧特性を解析することによって、薄膜デバイス内の主たる伝導キャリアがプロトンであることを明らかにした上、グラフェン側がキャパシタと同様に静電容量を貯蔵する一方、酸化チタンナノシートと金属電極との界面にはイオンを蓄積することが確認された。つまり、酸化物ナノシートとグラフェンのヘテロ接合体を利用すれば、イオン輸送・伝導特性が制御でき、優れたセンシング応答性能を有するイオンデバイスを実現できる可能性を示した。このアプローチは、他の2次元材料にも適用できると考えられることから、さらに広範な応用につながると期待される。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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