研究課題/領域番号 |
17H01453
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用人類学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
綿貫 茂喜 九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (00158677)
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研究分担者 |
勝村 啓史 北里大学, 医学部, 准教授 (10649544)
太田 博樹 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (40401228)
西村 貴孝 九州大学, 芸術工学研究院, 講師 (80713148)
中山 一大 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (90433581)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
40,040千円 (直接経費: 30,800千円、間接経費: 9,240千円)
2020年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2019年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
2018年度: 11,440千円 (直接経費: 8,800千円、間接経費: 2,640千円)
2017年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
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キーワード | 生理的多型 / 遺伝的多型 / 遺伝子発現 / メチル化 / 環境適応 / 遺伝子多型 / 環境適応能 / 免疫機能 / 生理人類学 / 生理的多型性 |
研究成果の概要 |
本研究は寒冷適応能と免疫機能の関連、現代人の体温調節等の生理反応と種々の免疫反応、及びゲノム・エピゲノム解析から明らかにすることを目的とした。寒冷環境の1つである高地環境において、低酸素状態と炎症反応は関連があることが知られているが、低圧低酸素曝露によってどのような免疫反応の変化が生じるのかについては十分に明らかでない。そこで、低圧低酸素時の血液成分と免疫系指標の曝露前後の変化を検討した。その結果、白血球数は有意に増加し、アルドステロンとコルチゾールが減少した。IL-6とIL-8が有意に上昇した。これらの結果から、短期間の中等度の低酸素曝露は、何らかの免疫応答を誘導することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現生人類はわずか数万年で様々な環境に適応し、拡散していった。この過程において、遺伝的適応を果たしてきたと考えられる。一方で時に環境の変化は急激であり、遺伝的適応をする時間がなかった場合もあったかもしれない。すなわち、世代交代を経ず、一個体内で遺伝子の発現を変化させる、メチル化を含むエピジェネティクスが、より短期間での環境への適応を可能にした鍵を握っている可能性がある。今後、多様なヒトの表現型とゲノム、エピゲノムの関連解析をさらに飛躍させることで、気候変動が続く地球環境にどのようにヒトが適応していくかの指針を示すことに繋がるだろう。
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