研究課題/領域番号 |
17H01873
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
北 和之 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 教授 (30221914)
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研究分担者 |
古川 純 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (40451687)
石塚 正秀 香川大学, 創造工学部, 教授 (50324992)
森野 悠 国立研究開発法人国立環境研究所, 地域環境研究センター, 主任研究員 (50462495)
反町 篤行 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (60466050)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2019年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2017年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | 放射性セシウム / 大気再飛散 / 放出フラックス / 真菌胞子 / バイオエアロゾル / 大気植生間循環 / 大気再飛散フラックス / 緩和渦集積法 / フラックス / 大気放射能 / 物質循環 / 真菌類 / 環境放射能 / 福島第一原子力発電所事故 |
研究成果の概要 |
福島第一原子力発電所事故により放出された放射性セシウムの大気再飛散メカニズムと大気植生間の循環可能性について明らかにするため、高放射線量域での大気エアロゾル及び降水のサンプリングを継続的に行い、以下の成果を得た。 1.放射性セシウムは現在も大気中に再飛散し、特に暖候期に高濃度となる。2.放射性セシウムの大気再飛散は、冬季から春季までは鉱物粒子が、それ以降は真菌類胞子が主な担体となって起こっている。3.暖候期のエアロゾル中放射性セシウムは植物に吸収される。4.放射性セシウム大気放射能濃度の鉛直分布の観測と1次元モデルを組み合わせることで、放射性セシウムの大気放出フラックスの推定に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、福島第一原子力発電所事故により環境中に放出された放射性セシウムが、現在も大気中に土壌や植生から再飛散し、事故以前より桁違いに高い濃度を保ち、特に暖候期に比較的高濃度となっていることが明らかになった。また、放射性セシウムの大気放出フラックスの推定に成功し、放射性セシウムの移行拡散のモデルに取り入れることを可能とした。 放射性セシウムが大気に再飛散するメカニズムとして、冬季から春季までは鉱物粒子の風による巻き上げが、夏季から秋季には真菌類胞子の大気放出が重要であることが明らかになった。また夏季の大気放射性セシウムは一部植物に吸収され、大気植物間循環が起こっていることが明らかになった。
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