研究課題/領域番号 |
17H02018
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化財科学・博物館学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
中井 泉 東京理科大学, 理学部第一部応用化学科, 教授 (90155648)
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研究分担者 |
由井 宏治 東京理科大学, 理学部第一部化学科, 教授 (20313017)
阿部 善也 東京理科大学, 理学部第一部応用化学科, 講師 (90635864)
木島 隆康 東京藝術大学, 大学院美術研究科, 教授 (10345340)
星野 真人 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 利用研究促進部門, 主幹研究員 (30508461)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2017年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
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キーワード | 絵画分析 / その場分析 / 分析装置開発 / 大原美術館 / ポータブルUV-vis分光計 / ポータブル粉末X線回折計 / 絵画の放射光イメージング / 葛飾北斎 / 絵画の分析 / 放射光X線分析 / X線吸収端差分イメージング / 分析手法開発 / ムンク / マティス / 絵画 / 組成分析 / 保存修復 / ポータブルX線回折計 / オンサイト分析 / イメージング / 粉末X線回折計 / ポータブル回折計 |
研究成果の概要 |
色材の分析で最も信頼できる物質情報を与える、絵画分析に適した世界最先端のポータブル粉末X線回折計と、日本画の染料の分析に有用な光分析装置を開発した。その応用として小布施の北斎館に収蔵の葛飾北斎の浮世絵、男浪、女浪の実地分析を行って、色材の概要を明らかにし、成果はNHKでTV放映された。優れた回折計の開発により、ノルウエーのオスロ国立美術館に招待され、開発した回折計を用いて、世界的な名画、ムンクの「叫び」を分析しムンクが用いた色材について、重要な知見をえることができた。さらに放射光を使った絵画の透過イメージング法を開発し、大原美術館のマティスの絵を分析し、塗り込められた下絵を解き明かした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は文化財の保存修復に役立つポータブル分析装置の開発および放射光分析技術の開発である。絵画などの文化財は人類の貴重な財産であり、それを守り、理解するのに役立つ非破壊分析技術・装置の開発と、北斎やムンクの著名な作品への応用研究は社会的に大きな意義がある。開発した回折計のX線管の交換方式は独創的であり、国際的にも高く評価されている。放射光を使って絵画を分析するのは本邦初の研究であり、層状構造をもつ油彩画の解析に適した、新しい原理に基づく絵画の分析技術の開発と世界的名画への応用は、学術的にも大きな意義がある。
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