研究課題/領域番号 |
17H02124
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
リハビリテーション科学・福祉工学
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研究機関 | 日本体育大学 |
研究代表者 |
中里 浩一 日本体育大学, 保健医療学部, 教授 (00307993)
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研究分担者 |
越智 英輔 法政大学, 生命科学部, 准教授 (90468778)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
12,220千円 (直接経費: 9,400千円、間接経費: 2,820千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2017年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 伸張性収縮 / 神経損傷 / 筋肉痛 / 筋力低下 / 伸長性収縮 / 神経科学 / 短母指屈筋 / 筋痛 / 筋損傷 / 神経筋接合部 / 神経 |
研究成果の概要 |
筋が力を発揮しながらもその筋長が引き延ばされる伸張性収縮は運動後数日を経て発生する運動誘発性の筋肉痛や筋力低下の原因とされる。運動誘発性の筋痛や筋力低下はときにリハビリテーションのための運動実施において障害となる。ただしその発生原因は不明であった。本研究は動物を用いた基礎的検討から腓腹筋の伸張性収縮が坐骨神経およびその神経筋接合部の破綻と神経伝導速度低下を誘発することを示した。さらにヒトを対象とした臨床研究により短母指屈筋における伸張性収縮が正中神経における神経伝導速度低下を誘発することを示した。以上から、伸張性収縮による神経損傷が筋肉痛や筋力低下の直接的な原因となることを結論した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
伸張性収縮が主原因とされる運動誘発性の筋肉痛あるいは筋力低下は骨格筋そのものの損傷が原因であるとされてきた。実際伸張性収縮によって骨格筋は損傷するものの、筋肉痛や筋力低下を結びつける直接的な証拠は得られてこなかった。本研究によって神経損傷が筋力低下および筋痛の原因となる可能性を示唆する証拠を提示できた。我々は難治性で再発率が高い肉離れ損傷においても筋ではなく神経機能低下がその難治性の原因である可能性を得ている。 以上のように主訴が発生している組織以外に原因が存在することを示すことで、筋損傷、筋痛、筋機能低下の全く新しい原因を提示できた点に本研究の学術的意義や社会的意義がある。
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