研究課題/領域番号 |
17H02127
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
リハビリテーション科学・福祉工学
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研究機関 | 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所) |
研究代表者 |
緒方 徹 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 病院 障害者健康増進・運動医科学支援センター(研究所併任), 障害者健康増進・運動医科学支援センター長 (00392192)
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研究分担者 |
長尾 元史 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 運動機能系障害研究部, 研究部長 (00359671)
鶴田 文憲 筑波大学, 生命環境系, 助教 (30571450)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2019年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2017年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | 運動学習 / 部分免荷歩行 / 部分免荷式歩行 / グリア細胞 |
研究成果の概要 |
脊髄損傷後の合併症の中で四肢に生じる痙縮は随意運動を阻害するため、その制御は臨床的な課題となっている。本研究ではラット脊髄損傷モデルを用い、痙縮症状の出現、増悪、さらに歩行訓練による改善を定量的にとらえ、さらに症状変化の背景には腰髄レベルのセロトニンシグナルの変容があることを明らかにした。セロトニンシグナルの調整薬であるSSRIを脊髄損傷の直後から投与を開始したところ、痙縮症状出現に伴って生じるセロトニン受容体の発現上昇が軽快し、それにともない痙縮症状の出現頻度も低下することが実験的に示された。SSRIは臨床でも用いられる薬剤であり、今後脊髄損傷臨床への応用が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脊髄損傷後に出現する痙性症状は四肢の筋肉の過度な緊張をもたらし動作の障害となる。こうした症状のメカニズムについては未だに不明な点が多い。本研究では動物実験モデルを用い、脊髄損傷後に生じる痙性症状には神経伝達物質であるセロトニンの働きの異常が関与していることを明らかにした。さらに、リハビリテーションや薬剤投与によってこのセロトニンの働きを正常化することで、痙性の症状も改善することを示した。こうした新しい治療アプローチは脊髄損傷患者の機能回復に寄与するものと期待される。
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