研究課題/領域番号 |
17H02374
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
史学一般
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
清水 和裕 九州大学, 人文科学研究院, 教授 (70274404)
|
研究分担者 |
松井 洋子 東京大学, 史料編纂所, 教授 (00181686)
鈴木 茂 名古屋外国語大学, 世界共生学部, 教授 (10162950)
貴堂 嘉之 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (70262095)
疇谷 憲洋 大分県立芸術文化短期大学, その他部局等, 教授 (80310944)
鈴木 英明 国立民族学博物館, グローバル現象研究部, 助教 (80626317)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
15,340千円 (直接経費: 11,800千円、間接経費: 3,540千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2017年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
|
キーワード | 奴隷制研究 / 比較史 / 奴隷制度 / 隷属 |
研究成果の概要 |
本研究は、地中海型奴隷制度の概念を中心に、世界史上における奴隷制度・隷属制度の比較研究を行うものである。その際、(1)古代環地中海社会から近代世界にいたる地中海型奴隷制度の存在を措定し、また(2)「奴隷制」を、固定された支配と抑圧の制度ととらえるのではなく、社会の多様な隷属/共棲関係の一部として位置づけ、そのあり方を比較史的に検討した。特に、中世イスラーム社会、ポルトガル海洋帝国、近世インド洋海域とアフリカ、ブラジル、アメリカ合衆国における個別事例を比較的に検証し、近世日本の隷属制度との比較も検証することによって、人類史的な流れの中における諸地域の隷属と奴隷制の連関を具体的に検証した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
奴隷制研究は、近年、国際的にもっとも関心を集めている分野である。世界的に奴隷制と奴隷交易が「人道」に対する罪と理解されるようになるなど、奴隷制度の過去と向き合うことは、まさしく21世紀の世界的な課題となっている。本研究は、地中海型奴隷制度の概念を導入することで、大西洋奴隷交易を世界史上の特異な現象ではなく、古代社会から現代に至る歴史的な奴隷/隷属制度の変遷の中に位置づけるとともに、奴隷制を多様な隷属の一形態と位置づけることによって、世界史における奴隷制度/隷属制度概念の根本的な見直しをはかるとともに、それによって現代社会における隷属の諸形態・諸相を理解し、解決するための重要な視座を生み出した。
|