研究課題/領域番号 |
17H03417
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造・機能材料
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
宮岡 裕樹 広島大学, 自然科学研究支援開発センター, 准教授 (80544882)
|
研究分担者 |
礒部 繁人 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (10564370)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2018年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2017年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
|
キーワード | 窒化物 / 窒素解離 / リチウム合金 / 電子顕微鏡 / 活性窒素 / 窒化物合成 / 擬触媒プロセス / アンモニア / 構造・機能材料 / 化学物理 / 物性実験 |
研究成果の概要 |
本研究では,リチウム合金(Li-M)を用いた『活性窒素』生成及び利用技術に注目し,Li-M合金の物性や反応特性の評価,反応メカニズムの調査等を行った。その結果,Li-Sn合金を窒素,水素,不活性ガス(Ar)気流中で順に熱処理することにより,400℃以下,大気圧の条件でアンモニアが合成可能であることがわかった。また,H2-N2混合ガスからのNH3合成も可能である。電子顕微鏡を用いた反応過程の調査を行ったところ,Liが反応媒体となり合金を出入りすることで各反応が進行することが示唆された。すなわち,本技術は,Liの高い窒素解離能及び拡散性に基づいた反応を利用した新たな窒化物合成プロセスである。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により,Li合金を擬触媒的に用いることで,一般的な貴金属触媒を必要とせず,且つ大気圧条件下でアンモニアが合成可能であることがわかった。このアンモニア合成過程において,Liが反応媒体として合金から脱離/再挿入を繰り返すことが明らかとなった。これは,Liイオン電池の電極反応と同様なLiの移動を伴う反応が熱化学的にも制御可能であることを意味している。すなわち,本技術はLiの機能性を利用した新規窒化物合成法であり,アンモニアのみならずその他の窒化物へも展開できる可能性を有している。以上の研究成果は,本技術が,学術,実用の両面において,非常に興味深いことを示している。
|