研究課題
基盤研究(B)
食塩感受性高血圧ラットモデルにおいて、妊娠中に低タンパク質を摂取させた母親の子供は高血圧が悪化することを見出した。これにはPtger1という血圧にも関わる遺伝子において、DNAに結合するメチル基の量が変化することによることを発見した。その場合に、出生後に低タンパク質食や高タンパク質食をある期間与えることで、こうした悪影響が改善できることが明らかとなった。
妊娠期や乳児期など発達の初期段階における栄養状態などの環境が、成長後の疾患のリスクに大きく影響を及ぼすという概念が広く受け入れられてきた。本研究では、妊娠期のタンパク質栄養が不十分であると高血圧の遺伝素因をもつ子において、血圧の上昇がさらに悪化すること、それには血圧に関連する遺伝子に修飾が起こり、その状態が維持されて遺伝子の働きが変わることを明らかにした。さらに生後の食環境によりそれをある程度改善できることを見出したものである。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 4件、 招待講演 3件) 備考 (1件)
Nutrients
巻: 10 号: 10 ページ: 1436-1436
10.3390/nu10101436
https://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/2018/20181024-1.html