研究課題/領域番号 |
17H03922
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
獣医学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
西藤 公司 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (20365422)
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研究分担者 |
秋山 真志 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (60222551)
高島 康弘 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (20333552)
菅井 基行 広島大学, 医歯薬保健学研究科(歯), 教授 (10201568)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
15,990千円 (直接経費: 12,300千円、間接経費: 3,690千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2017年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
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キーワード | 皮膚 / ブドウ球菌 / 好中球 / 膿皮症 / 表皮剥脱毒素 / スフィンゴ脂質 / 病原因子 / 角質層 / 表皮バリア / 周辺帯 / 皮膚感染症 / 角層 |
研究成果の概要 |
本研究ではバリア機能が低下した皮膚をブドウ球菌が通過し、皮膚感染症が成立するまでのメカニズムを解明するために以下の研究を行った。 1.表皮角質層の細胞間脂質となるスフィンゴ脂質の合成酵素遺伝子sptlc2を、重層扁平上皮で欠損するコンディショナルノックアウトマウスを作出した。その結果、同マウスでは角質細胞においてsptlc2遺伝子の欠失が認められた。 2.黄色ブドウ球菌が表皮内に侵入するために、特定の細胞壁成分や外毒素が必要となるかを解析した。その結果、protein Aや塩基性リン脂質合成酵素を欠損させたRN4220株を塗布した皮膚では、表皮への好中球遊走が抑制傾向にあることを証明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、皮膚バリア機能に関連するスフィンゴ脂質の合成酵素を重層扁平上皮特異的に欠損したマウスを作出した。イヌ膿皮症やイヌアトピー性皮膚炎では、角質層においてスフィンゴ脂質の発現量が低下していることが知られている。したがってこのマウスは、イヌの再発性膿皮症やアトピー性皮膚炎における病態学的発症機序を解明する目的で有用になると考えられた。 また本研究では、黄色ブドウ球菌が有する特定の細胞壁分子が好中球の表皮内浸潤に影響する可能性を示唆した。黄色ブドウ球菌は好中球により形成された表皮細胞間を通過することから、本研究の成果は黄色ブドウ球菌の経皮侵入機構の一部を説明できるものと考えられた。
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