研究課題
基盤研究(B)
我々は神経保護因子として知られるプログラニュリン(PGRN)がリソソームタンパク質であることを見出した。本研究においては、PGRNの神経筋組織の恒常性維持機構における役割を解析した。その結果、PGRNの神経保護作用には過剰な神経興奮を抑制する作用が関与していること、PGRNは感染ストレス時には神経炎症を緩和することにより神経新生を維持していること、筋損傷時にはマクロファージの動態を調節することによって調和のとれた筋再生の進行に寄与していることなどが明らかとなった。
プログラニュリン(PGRN)は多様な神経保護作用をもつ分子であるが、その受容体や作用機序については不明な点が多い。我々はPGRNがリソソームの酸性化を介してその機能や生合成を調節する新規のリソソームタンパク質であることを示した。さらに、PGRNは神経組織および筋組織の損傷時や病態時に発現が上昇し、神経細胞の興奮性や免疫系細胞の動態等を制御することにより組織の修復や恒常性の維持に重要な役割を果たしていることを明らかにした。これらの知見は神経筋疾患の病態の解明や治療法の開発に資するものである。
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