研究課題/領域番号 |
17H04001
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境・衛生系薬学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
鈴木 紀行 千葉大学, 大学院薬学研究院, 准教授 (10376379)
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研究分担者 |
小椋 康光 千葉大学, 大学院薬学研究院, 教授 (40292677)
阿南 弥寿美 昭和薬科大学, 薬学部, 講師 (40403860)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
14,820千円 (直接経費: 11,400千円、間接経費: 3,420千円)
2019年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2017年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | セレニウム / 酸化ストレス / 金属毒性 / 栄養学 / 環境 |
研究成果の概要 |
本研究は、セレンを含有する天然物であるセレノネインの存在意義を明らかにすることを目的とする。そのために、遺伝子改変麹菌により生化学的に得られたセレノネインを用い、細胞の抗酸化能に及ぼす影響に関する検討を行った。その結果、培養細胞に対し酸化ストレスを負荷した際の細胞毒性をセレノネインは濃度依存的に抑制することが明らかとなった。この酸化ストレスからの保護効果は、セレノネインがセレンタンパク質に代謝されたことによるものではなく、セレノネインという化合物そのものの有する特性であると考えられた。この結果は、セレノネインがグルタチオンペルオキシダーゼ活性を有するという結果とも合致するものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
セレンは欠乏によって死に至る必須微量元素である一方で、過剰症による死亡例も報告されている毒性元素でもある。経管栄養などの通常の食事を摂取できない患者へのセレンの補充にはその用量や投与する化学形態に関して注意が必要である。本研究の酸化ストレスに対する細胞保護効果や細胞増殖促進作用の検討において、亜セレン酸はセレン栄養源として効果的に作用すると共に濃度依存的に細胞毒性の発現が認められた。その一方で、セレノネインは細胞保護効果や増殖促進効果のみが認められ、細胞毒性は確認されなかった。以上のことからセレノネインは、高用量においても毒性を示さない、安全なセレン栄養源としての可能性を有していると言える。
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