研究課題
基盤研究(B)
神経毒1-methyl-4-phenyl-1,2,3,6-tetrahydropyridine(MPTP)をマウスに投与したマウスは、ドパミン神経の顕著な欠落をひきおこすものの、自発的な運動障害を呈さないことを明らかにした。にも関わらずこのマウスの骨量は減少した。つまり、ドパミン神経の欠落そのものが骨代謝を制御する可能性を示唆した。このマウスの骨髄細胞からの破骨細胞分化は促進し、また、このマウスの血清に含まれるプロラクチンが骨芽細胞の分化と骨形成能を低下されることが原因であった。つまり、ドパミンが欠乏することで、全身性の因子が骨髄の恒常性を変動させることを示唆した。
既存の研究成果にも示されているように骨代謝と神経系が共通の因子で制御されている可能性は高い。本研究はそのような因子を同定することによって、骨粗鬆症と認知症といった高齢者の2大疾患を同時に制御できる治療戦略を開発することに繋がる可能性を持つ。本研究で明らかにしたパーキンソン病に付随する骨粗鬆症も、単に運動能の低下による廃用性骨粗鬆症として諦観するのではなく、積極的に骨量を維持する治療の重要性を提示することができた。
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