研究課題
基盤研究(B)
生理活性化合物ライブラリーから血液脳関門(Blood-brain barrier: BBB)に作用する化合物を選定し、該当する脂質メディエーター受容体リガンド20種類をBBBマルチ培養モデルに投与した結果、2種類の化合物EP4 agonistとS1P5 agonistで、BBBの調節因子である神経栄養因子BDNFの産生能が亢進した。これらの化合物は、AST単培養群でも有意に神経栄養因子BDNFの産生能を亢進させることから、候補化合物がEC/PCTを通過しASTに直接作用することでBDNFの産生分泌を亢進する可能性が高いと考えられた。
今回同定した2種類の脂溶性化合物は、中枢神経内での神経栄養因子の産生を促すことによって中枢神経実質の内部環境を神経再生の方向に改変する神経変性疾患治療薬のリード化合物としての可能性があるだけでなく、BBB調節のための栄養因子の分泌を人為的に制御できる可能性があり、高分子治療薬を中枢神経内に流入させる際の補助治療薬となりうると考えられた。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 2件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (18件) (うち国際学会 5件、 招待講演 7件)
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