研究課題/領域番号 |
17H04404
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
山本 朗仁 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (50244083)
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研究分担者 |
石丸 直澄 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (60314879)
阪井 丘芳 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (90379082)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2019年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2018年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2017年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | 歯髄幹細胞 / 培養上清 / 間葉系幹細胞 / 放射線障害 / 皮膚損傷 / 唾液腺再生 / ヒト歯髄幹細胞 / 放射線誘導性皮膚損傷 / 唾液腺 / シェーグレン症候群 / 口腔乾燥症 / 再生医療 |
研究成果の概要 |
放射線照射による皮膚および唾液腺障害モデルマウスを制作した。培養上清非投与群において皮膚に著しい潰瘍の形成を認めた。一方、ヒト歯髄幹細胞培養上清投与群では軽度の炎症を示す程度であり,皮膚障害が有意に減少することが明らかとなった。放射照射を照射した唾液腺では、腺房が委縮し組織間隙が生じる。培養上清投与群では腺房の委縮が抑制され、Tunel陽性アポトーシス細胞数も有意に減少した。さらに培養上清投与群では細胞増殖マーカーや腺房幹細胞マーカー発現細胞が有意に増加した。これらの解析結果から、ヒト歯髄幹細胞培養上清は唾液腺細胞の保護効果に加え、損傷唾液腺の再生効果を発揮することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
シェーグレン症候群や放射線治療に伴う唾液腺障害は唾液分泌量の低下・口腔乾燥症を引き起こし、重篤な齲蝕・歯周病・感染症・嚥下障害などを惹起する。現在は人工唾液、保湿剤、唾液分泌刺激薬、ステロイドなどの対処療法が主流であり、唾液腺実質の修復・再生を促す治療法の開発が望まれている。本研究では放射線照射による皮膚および唾液腺障害モデルマウスにヒト歯髄幹細胞培養上清を投与し、皮膚潰瘍形成抑制効果および唾液腺保護効果と再生促進効果を示した。ヒト歯髄幹細胞由来の培養上清が,放射線障害に対し抑制効果を示すことを見出し,放射線障害に対する新規治療開発の一助となることを明らかにした。
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