研究課題/領域番号 |
17H04484
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
環境モデリング・保全修復技術
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
森 也寸志 岡山大学, 環境生命科学研究科, 教授 (80252899)
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研究分担者 |
宗村 広昭 岡山大学, 環境生命科学研究科, 准教授 (90403443)
辻本 久美子 岡山大学, 環境生命科学研究科, 助教 (80557702)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
15,860千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 3,660千円)
2019年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
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キーワード | 棚田 / フィリピン / 土壌劣化 / 世界遺産 / 衛星データ |
研究成果の概要 |
世界遺産であるフィリピン北部にあるコルディリェーラの棚田群は,地域の伝統的文化を伝え,稲作たる生産基盤,自然の水・物質循環の一部として存在している.しかし棚田の崩壊が深刻化しており,棚田を保全するための適切かつ効率的な営農管理が求められていた.棚田という農地の構造と水・物質循環に注目して研究をしたところ,水を蓄えるために水田下層に形成される耕盤という構造が,棚田を成立させていることがわかった.また,有機物過多の状態であると耕盤を形成することなく湛水が可能になるため,棚田の形成不全,ミネラルの流出などが発生しており,見えないところにある構造の形成と維持が肝要であることが明らかであった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
実施した研究は世界遺産を含む棚田保全として緊急度の高い研究であるが,高齢化の進む傾斜地に形成された生産基盤が崩壊するという現象は経済発展を遂げるアジアに共通する課題である.一国の調査研究が広くアジアモンスーン地帯に適用できるものとして今後広く展開する可能性がある.また,これは日本における中山間地域農業に通じるものであり,我が国に資する研究ともなる.今回の調査で,現地で語り継がれていること以外にも棚田の保全に関わる因子があり,棚田の保全に科学的意味を与えることができた.
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