研究課題/領域番号 |
17H04625
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
水圏生産科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小池 一彦 広島大学, 統合生命科学研究科(生), 教授 (30265722)
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研究分担者 |
作野 裕司 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (20332801)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
15,990千円 (直接経費: 12,300千円、間接経費: 3,690千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2017年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | マングローブ / 水産 / インドネシア / 食物連鎖 / マングローブ底質 / 底生珪藻 / 基礎生産 / 底生珪藻類 / 付着珪藻 / セルロース / 海洋生態 / 海洋保全 / 水圏現象 / 水産学 / 沿岸環境 / 微細藻 / 植物プランクトン / 有害プランクトン / リモートセンシング |
研究成果の概要 |
世界各地で減少しつつあるマングローブ林の新たな役割を見出すために,マングローブ減少率の高いインドネシアのジャワ島沿岸で,マングローブ底泥上の微細藻の調査を行った。マングローブ人工林,自然林,エビ養殖地隣接林の3箇所を比較したところ,自然林が残るSitubondoで最も底生微細藻の多様性と存在量が大きく,エビ養殖地隣接林で最も低くなった。この様な傾向は,東岸に国立公園の原生マングローブ林,西岸にエビ養殖地が隣接するPang Pang湾でも認められ,東岸の微細藻バイオマスが顕著に大きかった。これら底生微細藻は上げ潮時に水柱に懸濁し,それが湾全体の基礎生産にも貢献していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
世界各地で貴重なマングローブ林が失われつつある。アジアでも最も高いマングローブ林減少率が報告されているインドネシアでは,水産業の振興のためにエビ養殖池が建設され,それに伴ってマングローブ林が失われている。この研究は,マングローブ林が豊かであるほど,底泥上の底生微細藻が豊かで,高密度であることを示し,さらにその底生微細藻が沿岸域全体に広がることによって,海域全体の食物連鎖を支えている可能性について言及したものである。この,今まで知られていなかったマングローブ林の役割を社会に発信することで,マングローブ林が海域全体の水産業を支えていることを強調し,マングローブ林の保護につなげたい。
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