研究課題/領域番号 |
17H04797
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ナノ構造物理
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
千賀 亮典 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (80713221)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
25,480千円 (直接経費: 19,600千円、間接経費: 5,880千円)
2020年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2017年度: 13,390千円 (直接経費: 10,300千円、間接経費: 3,090千円)
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キーワード | ナノ材料 / 透過電子顕微鏡 / 電子エネルギー損失分光 / カーボンナノチューブ / グラフェン / 励起子 / フォノン / 低次元材料 / 光学特性 / 振動特性 / 電子線分光 / 物性評価 / 電子顕微鏡 / ナノ光物性 / 分散関係 / 光物性 / 原子層物質 |
研究成果の概要 |
高エネルギー分解能電子エネルギー損失分光によってカーボンナノチューブ一本の光学吸収を計測することに成功した。また電子線による価電子励起スペクトルと光による光吸収スペクトルを定量的に結びつける解析手法を確立し、これによってカーボンナノチューブ一本の局所的な欠陥における光学伝導度の変調を定量的に明らかにした。さらに角度分解能電子エネルギー損失分光を用いた振動特性評価手法を開発し、グラフェン一枚のフォノン分散を計測することに世界で初めて成功した。これらの成果はNature、Nanoletters、Physical Review Lettersなど国際誌8件、および国内外の招待講演7件で発表された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって低次元材料の物性を決める励起子やフォノンといった準粒子の振る舞いを原子構造と一対一で結び付けることができた。これらの成果は基礎学術的な理解を深めるだけでなく、低次元材料の応用展開を考えるうえでも重要な知見である。例えば微小光源、単一光子エミッタ、高感度光センサーといったデバイスに関して、許容できる欠陥の種類や個数などの指針を与え最適な構造設計に貢献できる。またこれまで理論計算が先行していたナノ材料の格子振動の計測に成功したことも、材料科学分野に大きなインパクトを与える成果であり、熱電素子や光電子デバイス、超電導体などの今後の研究開発への貢献が期待できる。
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