研究課題/領域番号 |
17H04845
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物性Ⅰ
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高橋 陽太郎 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (30631676)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
26,260千円 (直接経費: 20,200千円、間接経費: 6,060千円)
2018年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2017年度: 22,230千円 (直接経費: 17,100千円、間接経費: 5,130千円)
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キーワード | 光物性 / マルチフェロイクス / テラヘルツ分光 / マルチフェロイック / 磁性体 / テラヘルツ |
研究成果の概要 |
カイラリティは空間反転対称性の破れを示し、物理・光学・化学・生物など幅広い分野で重要な概念である。通常は化学的な結晶構造に由来して物質がカイラリティを持つ。しかし、スピンの秩序においても、カイラリティが生じ、その重要性が近年広く議論されている。本研究では、スピン構造に由来したカイラリティの基礎特性の解明、その制御などスピンを使うことで得られる自由度の開拓を目的とした。テラヘルツ帯の偏光分光を行うことで、らせん型スピン構造に由来した自然旋光性を観測することに成功した。更に、自然旋光性を指標とすることで、カイラルドメイン壁のダイナミクスの動的相転移の観測に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カイラリティは対称性の破れを示す普遍的な概念である。一般的にはカイラリティは結晶や分子中の原子位置によって生じるが、スピン構造によっても結晶構造とは独立にカイラリティを持ちうる。スピン構造由来のカイラリティの最も基本的な特性である、自然旋光性をテラヘルツ帯のエレクトロマグノンの共鳴で観測することに成功し、カイラリティが外場で制御しうることを明らかにした。この結果はスピン由来のカイラリティの持つ基礎特性を解明しただけではなく、スピン構造特有の機能性を持ちうることを示したものである。
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