研究課題/領域番号 |
17H06528
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
橋本 拓磨 東北大学, 医学系研究科, 助教 (50799145)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 放射線抵抗性 / 低酸素 / ATM / DNA-PKcs / 放射線 / 細胞培養 / DNA-PK |
研究成果の概要 |
研究代表者は、DNA修復酵素であるATMおよびDNA-PKcsについて、複数の細胞株で低酸素状態がこれら酵素の発現や活性化に影響を及ぼすことを明らかにした。また、低酸素状態では、Src、Caveolin-1、EGFR、PDK1、AktおよびAMPKαの発現や活性が亢進することを見出した。Srcファミリー特異的な阻害剤であるPP2や、AMPKαをターゲットとしたsiRNAの処理により、低酸素状態におけるATM、DNA-PKcsの活性の亢進が抑制されることを明らかにした。また、ATMについては、低酸素状態における発現の亢進もAMPKαのノックダウンにより抑制されることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌の低酸素細胞の放射線抵抗性は、酸素存在下でのラジカル反応だけでは説明がつかないため、生物学的要因が示唆されているが、低酸素における放射線抵抗性を制御する分子機序は明らかになっていない。本研究により、低酸素性癌細胞において、ATM、DNA-PKcsがSrc、AMPKαを介して制御されていることが示唆された。ATM、DNA-PKcsが放射線照射によって誘導されるDNA修復に重要な役割をもつことから、低酸素における放射線抵抗性にこれら修復酵素の制御が重要である可能性が考えられる。これら研究成果は、効率の良い癌の放射線治療に向けて新たな知見を提供する。
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