研究課題/領域番号 |
17H06601
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物性Ⅰ
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡村 嘉大 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (20804735)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | スピントロニクス / テラヘルツ / エデルシュタイン効果 / 光物性 / 物性実験 |
研究成果の概要 |
本研究課題では、テラヘルツ光を利用することで、高速・高効率のスピン流生成の新原理構築を目指した。テラヘルツ領域は伝導電子のドルーデ応答や局在スピンの磁気共鳴などの多彩な応答が存在する上に、光学実験の特長を活かすことで超高速応答やスピン偏極方向などの詳細な知見が得られることが期待できるためである。本研究期間においては、高強度テラヘルツ光照射機構の立ち上げやテラヘルツ光誘起の超高速スピン生成のための予備実験として磁気カー効果を用いることで電流誘起磁化の観測を様々な物質において観測した。これによって、今後これらを組み合わせることでピコ秒程度のスピン生成の実現の土台が整ったといえる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スピン制御はメモリデバイスの応用などの観点から非常に重要な意義があり、近年の物性物理における最も大きなテーマの1つとして盛んに研究されている。実際にこれまで、電気・熱・光など様々な原理によるスピン制御方法が実証されてきた。本研究では、その新たな手法として、テラヘルツ光により誘起される伝導電子の極限的に高速なコヒーレントダイナミクスを利用することで、超高速・高効率なスピン生成の新原理実証を目指した。本研究期間では、電流によるスピン偏極の観測や高強度テラヘルツ光の測定系の構築などを達成することができた。これらは完全には目標を達成できていないものの、最終目標に向けて着実に歩を進めることができた。
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