研究課題
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胎児期から乳児期に過栄養および低栄養に曝された児は、成長後に肥満や糖尿病、脂肪肝を発症する。この機構を解明するため、周産期に高脂肪食を摂餌した母マウスおよび摂餌制限を行った母マウスの産仔の肝臓を用いて、DNAメチル化変化を網羅的に解析した。異なる母体栄養環境が、仔マウスの肝臓において脂質合成遺伝子のDNAメチル化変化を介して発現を制御し、将来の脂肪肝形成に寄与していることが示唆された。
乳仔期の栄養環境の差異が異なった代謝経路の遺伝子のDNAメチル化および発現に影響を与え、それが長期に維持されて、成獣期に肥満という同じ表現型をもたらすと考えられた。本研究成果は、DOHaD仮説の分子機構を明らかにするだけでなく、胎児期・乳児期の至適な栄養状態の分子生物学的理解に大きく貢献し、将来的に生活習慣病に対する究極の「先制医療」の開発につながることが期待された。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) 図書 (1件)
Nature Communications
巻: 9 号: 1 ページ: 636-636
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Thyroid
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