研究課題
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炎症性腸疾患(IBD)、特に潰瘍性大腸炎(UC)患者では長期の経過により、大腸がんになりやすいことがわかっています。さらに通常の大腸がんよりも悪性度が高く治療が効きにくいことが問題ですが、長期の炎症によりがんができる仕組みはわかっていません。そこで、大腸上皮細胞を体外で培養するシステムを構築し、炎症刺激を加えることで長期間の疾患を再現することに成功しました。長期の炎症刺激により、上皮細胞が変化しがんに近づくこともわかり、遺伝子発現解析により発がんに関係する遺伝子の同定にも成功しました。
長期間の病歴となるIBD患者では一旦寛解となるも長期間の観察にて癌が発生することから、炎症が沈静化しても上皮細胞は過剰応答状態にある可能性が高いと思われます。我々は炎症応答の蓄積が、がん化の根源と考えその機構を解明することによりIBD付随発がんの予防や一度過剰応答となった細胞をリセットするという新しいがん治療の基盤となることが期待されます。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 9件)
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