研究課題/領域番号 |
17H06749
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小木曾 聡 京都大学, 医学研究科, 助教 (10804734)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 脱細胞化 / 線維化 / 肝硬変 / 肝細胞 / 細胞外基質 / 上皮間葉転換 / インテグリン / FAK |
研究成果の概要 |
線維化肝由来細胞外器質で培養された肝細胞は、肝細胞特異的蛋白の発現が低下しており、Snail1やVimentinの遺伝子発現が増強するとともに、インテグリンβ1の発現亢進とリン酸化FAKの増加が確認された。この細胞にFKA阻害剤を投与すると、Snail1の発現が濃度依存的に抑制されるとともにHNF4aの発現が増加した。肝線維化の進行とともに細胞外基質からのインテグリン―FAKシグナルが活性化し肝細胞機能を低下させること、その機序に上皮間葉転換の誘導の関与が示唆され、インテグリン―FAKシグナルの抑制が肝線維化による肝細胞の肝機能を改善するための治療選択肢となりうることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性肝疾患の進行に伴って肝に線維化が起こり肝硬変に至ると、その根本的治療は困難です。本研究では、この肝の線維化に伴う細胞外基質の変化が、そこに生着する肝細胞機能へシグナルを送り上皮間葉転換という変化を通して肝細胞機能を低下させていることを明らかにしました。また、そのインテグリン―FAKシグナル・シグナルを薬剤でブロックすることにより肝細胞機能の回復することが確認され、治療手段の限られる肝硬変の新たな治療選択肢となりうる可能性が示されました。
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