研究課題
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膵病変においては、膵前癌病変から膵癌に至るまでHes1の幅広い発現を認めることが知られてきたものの、その役割は不明であった。今回我々は、Hes1が膵癌形成のinitiationにおいて必須の役割を果たすことを明らかにした。Hes1は膵前癌病変の進展において、Sox9の発現制御が重要である可能性が示唆された。更には、新規Hes1阻害剤による膵癌細胞株の増殖抑制効果も確認し、Hes1が膵癌の新規治療標的となり得る可能性を示した。
膵癌は本邦における悪性腫瘍死亡原因の第5位を占め、未だに5年生存率が10%に満たない最難治癌であり、予後改善・新規治療薬の開発には、その病態解明が必須である。切除不能膵癌の化学療法の選択肢は未だに少なく、化学療法を行っても生存中央日数は1年に満たない。Hes1がその選択肢の一つになることができれば、膵癌の予後改善の寄与することが可能と考える。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)
Oncogene
巻: in press 号: 22 ページ: 4283-4296
10.1038/s41388-019-0718-5
J Biol Chem.
巻: 印刷中 号: 21 ページ: 8285-8294
10.1074/jbc.ra118.002316