研究課題
研究活動スタート支援
食道癌におけるSTAT3の活性化と放射線治療抵抗性の関連についての評価、及び、放射線治療とSOCS1遺伝子治療の併用による治療効果について検討を行った。その結果、食道癌においてSTAT3の活性化が放射線治療の抵抗性と関連があり、STAT3を標的とした治療として、SOCS1のウイルスを用いた遺伝子治療が相加効果を示すことを示した。また、アデノウイルス受容体(CAR)の発現レベルについて、切除検体を用いてその発現を評価し、放射線や化学療法後の食道癌患者に対する治療適応についての検討を行った。特にSTAT3-Mcl-1 axisへのSOCS1治療が放射線治療のDNA損傷を増幅示唆する結果を示した。
難治癌である食道癌に対する放射線治療耐性のメカニズムの解明ならびにその克服についての研究を行った。本研究成果は、食道癌放射線治療の併用療法の可能性を示唆するものであり、今後の臨床応用が期待される結果である。現在SOCS-1アデノウイルスベクターによる遺伝子治療は、ヒトへの臨床応用化に向けて治験準備中であり、実臨床につながる成果と考える。
すべて 2018
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)
Gastric Cancer.
巻: epub 号: 6 ページ: 968-976
10.1007/s10120-018-0822-1
40021694606