研究課題/領域番号 |
17H06874
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境技術・環境負荷低減
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
増木 新吾 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 特任助教 (80806894)
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研究協力者 |
清家 泰
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 富栄養化 / 深層曝気 / 硝化 / 脱窒 / ダム / WEP / 水質保全 / ダム湖 / アオコ / 窒素浄化 / 窒素汚染 / 深層曝気装置 / 貧酸素 / 浄化槽 |
研究成果の概要 |
ダム湖での水質問題(富栄養状態)を軽減する新たな技術の開発が試みられ,その結果,富栄養状態を改善する新たな技術が開発され,富栄養化に起因する諸問題(アオコ,カビ臭等)の抜本的な解決手法が示された。 2018年~2019年にかけてダム湖深層部では溶存酸素濃度が全自動運転により任意の濃度に調整され,それに伴い硝化作用(好気環境下)および脱窒作用(嫌気環境下)が繰り返し出現した。その結果,栄養塩である無機態窒素を減少(2018年-2019年,100μg/L/yの減少速度)させた。このとき,リン酸態リンが底泥から再溶出することもなかった。新たな富栄養化対策技術として世界へ広く普及することが期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,ダム湖の富栄養化やそれに起因する諸問題を解決するため,水中の栄養塩低減技術の開発を行った。実在のダムに既設された深層曝気装置を使用し,深層水の溶存酸素濃度を任意の値(溶存酸素が高い状態と低い状態)に調整した。溶存酸素濃度を任意の値に調整することで水中の有用微生物(硝化細菌や脱窒細菌)を交互に活性化させ,明確な栄養塩の低減を効果を得た。本原理は下水処理場において用いられる嫌気・硝化内生脱窒法(AOAO法)であり,本研究ではこの原理を実用レベルでダム湖の貯留段階に適用した世界初の試みである。得られた知見は,水資源の有効活用にも大きく貢献できるものと考える。
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