研究課題/領域番号 |
17H06949
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
坂本 泰基 九州大学, 大学病院, 医員 (10805261)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 口腔扁平上皮癌 / Wnt5a / Ror2 / 浸潤 / 転移 / 上皮間葉転換 / OSCC / シグナル関連分子 / 癌 |
研究成果の概要 |
本研究では口腔扁平上皮癌(OSCC)の転移機構を解明するために、Wnt5a-Ror2シグナル経路に着目した。まず、転移の前段階となる浸潤・遊走を調べたところ、Ror2を唯一発現しているSQUU-B細胞においてのみrhWnt5a濃度依存的に浸潤・遊走能の亢進を認め、Wnt5aはRor2存在下においてのみOSCCの浸潤・遊走に関与することが示された。さらには、OSCC組織における発現様式と臨床病理組織学的所見との関連を見たところ、Wnt5aとRor2ともに高発現している症例群において頸部リンパ節転移・遠隔転移の頻度が有意に高く、OSCCの転移へのWnt5a-Ror2シグナル経路の関与が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔扁平上皮癌(OSCC)においては、有用なバイオマーカーは未だ確立されておらず、治療成績の著しい向上は認められない。また、OSCCは頸部リンパ節転移を生じやすく、予後不良因子であるため、癌の浸潤・転移のメカニズムを解明することは重要な課題の1つである。本研究成果より、OSCCの浸潤・転移機構にWnt5a-Ror2シグナル経路が関与していることが示唆され、OSCCの転移機構を解明する第一歩であり、学術的に意義のある成果と言える。また、この研究を基盤としてOSCCにおける新規バイオマーカーの開発に至る可能性があり、OSCCの治療成績向上につながる社会的にも大きな意義を持つ研究成果とも言える。
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