研究課題
研究活動スタート支援
歯槽骨欠損などの骨疾患に対する骨再生治療の目的で、骨芽細胞が接着して骨基質を産生するスキャフォールドが望まれる。本研究ではナノゲルテクトニクス技術を用いて新規多孔性架橋ハイブリッド・ナノゲルを開発した。誘導骨芽細胞を播種した結果、細胞接着と増殖、骨芽細胞への誘導と骨基質形成が支持され、生体内でも骨再生に貢献することが分かった。この多孔性架橋ハイブリッド・ナノゲルは、骨芽細胞の培養に適切な足場として機能し安全性も高いため、骨再生療法のための新規スキャフォールドとして有用であると考えられる。
多孔性架橋ハイブリッド・ナノゲルは、安全な自家骨細胞移植の足がかりとして大きな一歩となる。フリーズドライ処理を行うことで、3次元培養の精度が上がり、長期保存も可能となることから臨床応用可能な技術に近づいたといえる。本研究で多孔性架橋ハイブリッド・ナノゲルとダイレクト・リプログラミングによる大量の骨芽細胞を接着させ、移植細胞の創部からの漏洩の問題を解決し、一塊として簡易な術式で組織移植が行えたことは臨床応用への術式簡素化という意味で意義がある。動物実験では、マイクロCTおよび組織切片にて移植部に機能的な骨再生が確認でき、臨床応用に向けた基礎データが得られた。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件) 産業財産権 (1件)
Sci Rep
巻: 8 号: 1 ページ: 15824-15824
10.1038/s41598-018-33892-z
巻: 8 号: 1 ページ: 8463-8463
10.1038/s41598-018-26745-2