研究課題/領域番号 |
17H07057
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
中村 幸恵 自治医科大学, 医学部, 助教 (20382955)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 遺伝子治療 / グルコーストランスポーター1欠損症 / AAV / GLUT1 / SLC2A1 / グルコーストランスポーター1欠損 / 遺伝子 |
研究成果の概要 |
グルコーストランスポーター1欠損症に対する根本治療を目指し、アデノ随伴ウィルス (adeno-associated virus; AAV)ベクターを用いて、疾患モデルマウス (GLUT1+/-マウス) に対する遺伝子治療を試みた。ヒト内在性GLUT1 promoter領域を同定した上で、SLC2A1 cDNA組込AAVベクターを作成し、6週齢GLUT1+/-マウスに脳室内および心腔内投与した。脳室内投与後、外因性GLUT1蛋白は、大脳皮質、海馬、視床において、主に血管内皮細胞に発現し、有意な運動機能改善および髄液糖上昇を認めた。外因性GLUT1蛋白は治療後2年経過しても脳組織に維持されていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
GLUT1DSの治療として、エネルギー代替療法としてケトン食療法があるが、高脂肪食の長期維持に伴う高脂血症および循環器疾患の副作用から長期継続が困難となっていた。今回GLUT1DSモデルマウスに対してAAVベクターを用いた遺伝子治療の有効性を示唆したことは、新規の根治治療として意義があると考える。遺伝子治療により、外因性GLUT1発現が生理的な発現パターンと異なる場合、過発現による神経毒性などの副作用も危惧されるが、本研究では、本来のヒトGLUT1原因遺伝子(SLC2A1)のプロモーター領域を同定して用いるという特色があり、より生理的に近い発現が得られ、より良い治療効果が得られたと考える。
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