研究課題/領域番号 |
17H07387
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
昆虫科学
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研究機関 | 独立行政法人国立科学博物館 |
研究代表者 |
井手 竜也 独立行政法人国立科学博物館, 動物研究部, 研究員 (80724038)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | タマバチ / ゴール形成昆虫 / 周期的単為生殖 / 世代交番 |
研究成果の概要 |
生物の多くは雌雄による両性生殖をおこなうが、中には、両性生殖をおこなう世代(両性世代)と雌のみによる単為生殖をおこなう世代(単性世代)を周期的に入れ替えるものが知られている。この現象は、周期的単為生殖あるいは世代交番と呼ばれ、生物の繁殖戦略の一つとして、世界中の研究者によって注目されてきた。本研究は、この現象がなぜ生物の中で進化してきたのかを探るための材料として、周期的単為生殖をおこなう生物の一つとして古くから知られてきた昆虫「タマバチ」に着目し、その考察をおこなうための基盤として、新種記載等による分類体系の構築(系統分類)と野外調査等による生態情報の収集に取り組み、明らかにしたものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タマバチ科は、周期的単為生殖のみならず、植物にゴールと呼ばれる異常構造をつくるなどの興味深い生態を有しており、生物の進化を生態と関連付け、多角的に考察することを可能とする優れた研究材料となりうる。したがって、本研究による分類学的研究と生態情報の収集の進展は、基礎生物学、応用生物学をはじめとする様々な研究分野の基盤として重要な意義がある。また、本研究によってDNAバーコード情報が蓄積したことにより、タマバチ科の同定が容易となり、今後研究材料としてより扱いやすくなることが期待できる。さらに、蓄積した生態情報をもとにした考察が進めば、生物の繁殖戦略の進化についての理解にも貢献しうる。
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