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メルロ=ポンティにおける存在論の再構築とその現代的な位置付けの検討

研究課題

研究課題/領域番号 17J09278
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 哲学・倫理学
研究機関東京大学

研究代表者

田村 正資  東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2017-04-26 – 2020-03-31
研究課題ステータス 完了 (2019年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2019年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2018年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2017年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワードメルロ=ポンティ / グールヴィッチ / フッサール / 現象学 / 実在論 / 未規定性 / 動機付け / 作動的志向性
研究実績の概要

フッサールに端を発する現象学的な方法論は、もっぱら主体の意識経験を扱いうるものにとどまり、意識の外側に実在する世界の在り方については論じ得ない、としばしば批判される。このような状況のなかで、メルロ=ポンティが実在論的な現象学をどのように理論化しようとしていたのか、それをより詳細に追跡することが、2019年度の主な課題であった。
この課題を達成するために、一昨年度にボストン大学に研究留学をした際に得られた成果や資料をまとめ直しながら、学会発表と論文投稿を行った。これらの作業におけるもっとも大きな成果は、メルロ=ポンティに現象学的な理論を紹介したグールヴィッチとメルロ=ポンティの理論を、実在論という観点から比較することができた点にある。経験において実在する「かのように」与えられる対象の特徴(すなわち、同一性や実在性)を説明する際に、グールヴィッチとメルロ=ポンティのあいだには看過しえない立場の違いが見出される。メルロ=ポンティとグールヴィッチの詳細な比較はこれまでほとんど行われてこなかったというのもあり、こうした発見が筆者の研究を大いに進展させることが期待できた。この内容をまとめた論文は、査読ののち受理され、『メルロ=ポンティ研究』に掲載されることが決まった。
次に、グールヴィッチの現象学的な理論をフッサールとの違いを強調するかたちでさらに詳しく検討し、その成果を学会で発表し論文として投稿した。こちらの論文も査読のうえ受理されることとなり、『現象学年報』に掲載される予定である。
論文を投稿した後は、メルロ=ポンティが中期にコレージュ・ド・フランスで行った講義録を読み直す作業を中心に研究を進めた。これらの作業の成果は、今年度以降に学会等で発表していく予定である。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(3件)
  • 2019 実績報告書
  • 2018 実績報告書
  • 2017 実績報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2020 2019 2018 2017

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] グールヴィッチにおける対象の同一性――ドラモンドの批判に応答する2020

    • 著者名/発表者名
      田村正資
    • 雑誌名

      現象学年報

      巻: 36

    • NAID

      40022444927

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] メルロ=ポンティのグールヴィッチ批判――知覚対象の同一性と実在性の意識をめぐって2020

    • 著者名/発表者名
      田村正資
    • 雑誌名

      メルロ=ポンティ研究

      巻: 24

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] メルロ=ポンティにおける「動機付け」と「自由」 : 『知覚の現象学』から『意味と無意味』へ2019

    • 著者名/発表者名
      田村正資
    • 雑誌名

      哲学・科学史論叢

      巻: 21 ページ: 51-74

    • NAID

      120006554948

    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] メルロ=ポンティにおける知覚経験の未規定性2018

    • 著者名/発表者名
      田村正資
    • 雑誌名

      フランス哲学・思想研究

      巻: 23 ページ: 223-234

    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 事物の存在と現れの体系――グールヴィッチ=メルロ=ポンティ論叢2019

    • 著者名/発表者名
      田村正資
    • 学会等名
      日本メルロ=ポンティ・サークル
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] グールヴィッチにおける対象の同一性2019

    • 著者名/発表者名
      田村正資
    • 学会等名
      日本現象学会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] Deontology of Habits: What Kind of Activity in Our Habits?2018

    • 著者名/発表者名
      田村正資
    • 学会等名
      Joint review of Helen Ngo's The Habits of Racism
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 絵画の沈黙と言語の沈黙2018

    • 著者名/発表者名
      田村正資
    • 学会等名
      第2回メルロ=ポンティ哲学研究会
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [学会発表] ディディ=ユベルマン『蜂起』展の拡張2017

    • 著者名/発表者名
      田村正資(ほか多数)
    • 学会等名
      学術シンポジウム『蜂起/野戦攻城2017@駒場――「出来事」(として)の知』
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [学会発表] 「学びつつある意識」と「動機付け」の実在論――概念主義と非概念主義の狭間に立つメルロ=ポンティ2017

    • 著者名/発表者名
      田村正資
    • 学会等名
      第0回メルロ=ポンティ哲学研究会
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [学会発表] 英語圏のメルロ=ポンティ研究の動向:最新論文のレビュー2017

    • 著者名/発表者名
      國領佳樹、田村正資
    • 学会等名
      第1回メルロ=ポンティ哲学研究会
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書

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公開日: 2017-05-25   更新日: 2024-03-26  

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