研究課題
基盤研究(C)
経腸栄養療法と中心静脈栄養療法により長期栄養管理を受けている高齢者の頭髪中の炭素および窒素の安定同位体比(δ13Cとδ15N)と微量元素を測定することで、高齢者の栄養状態の評価を試みた。その結果、経腸栄養剤で長期間栄養管理されている患者の頭髪中のδ13C値とδ15N値から、患者の低栄養状態を推定することができた。中心静脈栄養により長期間栄養管理を受けている高齢者の頭髪中のδ13C値とδ15N値から、中心静脈栄養製剤による栄養管理期間を推定することできた。さらに頭髪中の微量元素を分析することで、患者の微量元素の欠乏や過剰を推定することができた。
臨床検査の多くは血液を用いているが、得られるデータのほとんどは採血時のものである。一方、頭髪は1ヶ月に約1cmずつ伸長するので、頭髪からは経時的かつ長期間の情報を得ることが可能である。頭髪は、経腸栄養や中心静脈栄養により長期間栄養管理を受けている患者、また糖尿病、高血圧、腎疾患などの慢性疾患をもつ患者の栄養評価に適した生体試料である。本研究では、高齢者の頭髪に含まれる炭素と窒素の安定同位体比および微量元素を測定することにより、高齢者の長期栄養状態の評価を試みた。
すべて 2020 2019 2018 2017
すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件) 学会発表 (4件)
Obesity Medicine
巻: 印刷中 ページ: 100106-100106
10.1016/j.obmed.2019.100106
Biological & Pharmaceutical Bulletin
巻: 41 号: 7 ページ: 1034-1039
10.1248/bpb.b18-00029
130007387184
Rapid Communications in Mass Spectrometry
巻: 33 号: 1 ページ: 41-48
10.1002/rcm.8296
Clin. Nutr.
巻: 36 号: 6 ページ: 1661-1668
10.1016/j.clnu.2016.10.017
Rapid Commun. Mass Spectrom
巻: 31 号: 9 ページ: 745-752
10.1002/rcm.7841