研究課題
基盤研究(C)
高齢女性の血中25-hydroxyvitamin D (25OHD)濃度低下は血圧上昇に対して年齢、BMI、血中PTH濃度、eGFRと独立した影響因子として検出された。一方、若年層を含む集団では血中25OHD濃度と血圧に直接的な関係は認められなかった。ビタミンD受容体遺伝子欠損マウス(VDRKO)の血圧は野生型に比べて有意に高く、ビタミンDは血中Ca濃度非依存的な腎臓Renin遺伝子発現の負の調節因子となり、腎臓上皮型ナトリウムチャネル(ENaC)の遺伝子発現促進を介して血圧上昇に影響する可能性が示唆された。
国民の収縮期血圧水準が平均2mmHg低下すれば、心血管疾患は約5%、脳卒中罹患率は約6%減少すると推計されている。ビタミンDと血圧・心血管疾患の関連については幾つか報告があるが、そのほとんどは欧米人を対象としたものである。欧米人と日本人では食生活、体格、遺伝的要因も大きく異なり、そのまま日本人に当てはめることはできない。本研究の第一の意義は日本人を対象としてビタミンDと血圧・心血管疾患の関連を調査したことにあり、実験動物を用いた基礎研究結果を合わせたデータは日本人のビタミンD栄養改善を進める上で重要な意義を持つ。
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