研究課題/領域番号 |
17K01045
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
科学教育
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
大木 聖子 慶應義塾大学, 環境情報学部(藤沢), 准教授 (40443337)
|
研究分担者 |
厳 網林 慶應義塾大学, 環境情報学部(藤沢), 教授 (10255573)
広田 すみれ 東京都市大学, メディア情報学部, 教授 (90279703)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | ナラティヴ・アプローチ / ハザードマップ / 地震防災 / 災害情報 / 防災教育 / リスク・コミュニケーション / 不確実性 / 地震災害 / ステークホルダー / ナラティヴ / 実動訓練 / 災害 / コミュニケーション / 自分のこと化 / 主体性 / 地震動予測地図 / 意思決定 / 避難行動 / 防災小説 / 南海トラフ巨大地震 / 地震 / 防災 / 科学と社会 |
研究成果の概要 |
今後30年の震度6弱以上になる確率を地図上に可視化した確率論的地震動予測地図はその数値の捉え方が困難である上,示されている値の不確実性が非常に大きい.住民が「確率の低いところは災害が少ない」といった「危険な安全情報」として受け止めていれば,逆効果にすらなりうる.このような課題に対して本研究では,不確実性を伴うデータそのものを地図上に示して災害に関する認知を促すよりは,それらを基礎データや基礎知識として,さまざまな立場の人が,その人の言葉で災害時を表現するナラティヴ・アプローチの方が,はるかによく他者にリスクを伝達できることを明らかにした.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
社会的意義: 発生日時を予測できない地震学の限界を踏まえて地震学コミュニティは,今後30年での地震発生確率を公表してきたが,確率は一般市民には理解されにくい.本研究では,さまざまな立場の人が,その人の言葉や行動で災害時を表現する方がはるかによく他者に伝達することができることを明らかにし,全国各地の学校や自主防災組織で防災教育として導入されるに至っている. 学術的意義:地域住民によるナラティヴ・アプローチは,情報の受け手だった住民が今度は発信者となることを示している.これは「災害情報の受け手に伝わりやすい情報をいかに伝達するかを研究する」従来の災害情報論の枠組みを根底から問い直すものである.
|