研究課題/領域番号 |
17K01162
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育工学
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研究機関 | 関西福祉科学大学 |
研究代表者 |
中俣 恵美 関西福祉科学大学, 保健医療学部, 教授 (60615839)
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研究分担者 |
出田 めぐみ 白鳳短期大学, その他部局等, 教授(移行) (00615833)
岡本 加奈子 関西福祉科学大学, 保健医療学部, 准教授 (20636237)
西井 正樹 大阪人間科学大学, 保健医療学部, 教授 (90615840)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2019年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 早期認知症 / 早期発見 / アンケート / スクリーニング / 日常生活 / 活動 / 不安 / 活動量 / 困難 / 教育アプリ / 認知症 / ケア方法 |
研究実績の概要 |
令和元年に完成させた認知症早期発見のためのチェックリスト(自己記入式)を使用し、地域在住健康高齢者、地域在住要支援者・要介護高齢者、地域在住要医療受診者等様々な対象者に対し調査を進めた。 本年度までに調査した対象者は、102名(年齢73.0±7.6歳)である。認知機能の指標としてMoca-Jを測定し、その結果により25点以上群(高値群)と25点未満群(低値群)に分類した。統計解析は、HGとLG間のチェックリストにマンホイットニーのU検定を行た。また、HGとLGの2群を従属変数とし、2群間に差がみられた質問項目の点数を独立変数として、ROC曲線を作成し、感度および特異度を算出した。結果、HGとLGの2群間で有意差を認めた項目から、「話の中で『さっきと違うことをいう』といわれることがある」(p=0.009)、「困ったときに焦りすぎて、人に尋ねることを思いつかない」(p=0.013)、「自分が自分でないように感じることがある」(p=0.039)、「何かしら、人を疑ってしまう」(p=0.012)の4つの質問項目を独立変数としてROC曲線を作成した。ROC曲線下の領域面積は0.711(p=0.00027)、カットオフ値は5.5点(20点満点中)、感度が0.45、特異度0.93、陽性的中率0.9、オッズ比11.1となった。 あわせて、ICFにおける記憶、情動、対人関係、会話、日課の遂行の 5 項目に対する介入方法や対応方法について文献を検索(論文27・書籍 6)。文献より各項目の症状に対し適切とされる介入方法をもとに、MCI患者の対応方法の知識に関する問い10問と、認知症患者の対応経験がある人のみ、実践している対応方法についての問い10問のアンケートを作成。回答は〇×、自己記入形式とした。対応方法の知識や実践の2種類の問いについての正答率を算出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度同様、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により調査対象者を増やすことが困難であった。しかしながら対象者データが100名を超えたため、一定程度の般化は可能と考え早期認知症発見のための項目の絞り込みと精度、およびカットオフ値を算出した。 また、絞り込んだ項目を参考に介入方法確立に向け、認知症状についての理解度や介入方法についての知識について一般社会の実態調査を行った。
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今後の研究の推進方策 |
認知症早期発見のための項目と程度については、一定の精度をもって抽出することができたと考える。この結果を今年度はアプリケーション化を行う。またこれを臨床現場での試験的使用を行いたいと考える。 一方で早期認知症患者への介入方法について現状を分析し、正しい介入ができるよう教育アプリケーションの開発のため、基礎データの収集と分析を行う。
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