研究課題/領域番号 |
17K01176
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
科学社会学・科学技術史
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研究機関 | 沖縄国際大学 (2018-2019) 長崎大学 (2017) |
研究代表者 |
市川 智生 沖縄国際大学, 総合文化学部, 准教授 (30508875)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 結核 / 軍隊胸膜炎 / 集団感染 / 歴史疫学 / 軍隊 / 胸膜炎 / 医学史 |
研究成果の概要 |
本研究では、戦前日本における結核の感染状況を確認する目的から、陸軍の軍隊胸膜炎に着目した。1921年に設置された軍隊胸膜炎調査会に関する歴史的資料からは、軍隊で蔓延していた胸膜炎が結核によるものであること、さらに、結核は徴兵前に感染した成年男性が営内でほかの兵士に感染させていたことがわかる。軍隊での結核の集団感染問題は、一般社会での結核蔓延を反映していたという点で、当時の発生状況を知る重要な情報源であることが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、戦前日本の結核について、死亡ではなく感染に焦点を当て、軍隊における結核蔓延が、成人男性については一般社会の状況を忠実に反映していたという結論にいたった。この点は、日本の結核史研究に新たな知見を提供するものである。また、軍隊という特定の集団で感染症が蔓延した場合に、母体となった一般社会や、隣接するほかの集団との動向と感染状況が連関している点は、単に歴史的事象の指摘にとどまらず、現代社会における感染症と地域社会を考える際にも重要な示唆を与えるものである。
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