研究課題/領域番号 |
17K01209
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化財科学・博物館学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
清水 則雄 広島大学, 総合博物館, 准教授 (70437614)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | オオサンショウウオ / 幼生の離散 / 年齢査定 / 地域資源 / エコミュージアム / 環境教育 / 包括的自然再生 / 大学博物館 / 豪雨災害 |
研究成果の概要 |
4年間58回に及ぶ野外調査を実施し、のべ214頭(65個体)の本種を確認した。2018年西日本豪雨により大半の個体が流出し下流域の緊急調査により約30頭の連れ戻しを実施したが、個体群の減少傾向が続いている。一時保護施設にて流出、負傷、痩せ個体の保護、交雑種確認体制が整い、最初の保護・放流を行った。 幼生については放流個体は未確認であるが、育成中の個体が成長しており今後の放流効果が期待される。本種を地域資源としてとらえたエコミュージアムツアーは好評であり、環境教育を通じた包括的な自然再生の考え方は地域住民・自治体・企業等から多く指示を得ている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
4年間の調査を通じて豪雨災害による個体群流出の実態が具体的に明らかになった。本流出は河床ごとの流出であり、人工堰堤下に流された個体が再び元の生息地に戻れない現実が明らかとなった。本現象は全国的に顕在化しており今後はマイクロチップによる個体登録と積極的な連れ戻し、自力で遡上可能なスロープ等の社会実装が急務である。 年齢査定、幼生の餌生物、エコミュージアムツアーの結果については学術論文として発表し、保全に向けた基礎資料が整いつつある。環境教育については『オオサンショウウオと暮らすための50のこと』を発行し、Amazon個人出版大賞受賞(2020)からも「より広く、より深い」教育普及の形を示せた。
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