研究課題
基盤研究(C)
日本列島のリアス海岸周辺における海成段丘は,離水年代が不明な場合が多い.そこで本研究では,リアス海岸などの海成段丘を対象にpIRIR年代測定法を適用し,中期更新世以降に形成された海成段丘の高分解能な地形面編年をおこなうことを目的とする.本研究では,リアス海岸の周辺の海成段丘が発達する複数地域を研究対象地域とした.野外調査と年代測定の結果,調査対象地域においてはMIS 9からMIS 5aまでのpIRIR年代値が得られ,中期更新世以降の海成段丘の離水年代が明らかとなった.
海成段丘は,地域の隆起を示す地形であり,その地理的広がりや分布高度,そして離水年代を推定する研究が古くからなされている.地域の垂直的変異量を推定するためには海成段丘の正確な離水年代の算出が重要であるが,リアス海岸周辺では,被覆層やその中に挟在する鍵層の発見が困難であるので不明な点が多い.本研究の結果は,堆積物の絶対年代に基づきリアス海岸周辺における海成段丘堆積物の編年が可能であることが示されたので,pIRIR年代測定法を用いることで中期更新世以降の海成段丘の発達史を明らかにすることが可能であることが示された.
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