研究成果の概要 |
ボックス制約の線形計画問題に対して, ボックス制約の頂点に対応する「面」をなどるようにアルゴリズムの設計をした. Wolfeの最小ノルム点を求めるアルゴリズムをZonotopeの上で利用しないで, 最適解を求めることができた. 計算機実験により, 本研究のアルゴリズムはLP-Newton法と比較した. 次元=1000, 制約の個数=150の場合, LP-Newton法は34.3(秒)に対して, 提案手法は5.9(秒)でした. Newton stepsの利用は平均で4.0回から2.0回まで下がった. 提案手法は計算速度の面で, 優位であることが観測されたことは言えると思われる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
LP 問題はある種の計算幾何学の問題に帰着でき,既存の変換よりさらに高速のアルゴリズムの開発を今後期待できる.本研究では, LP-Newton法の改良法の一例を示したが,今後も大きな改良を行われ,線形計画のさらなる発展につなげたい. 今まで以上にデータ分析を必要とする新時代に,かつてない高速なアルゴリズムは人工知能, 機械学習などの分野に広く利用され,大きな意義がある. また,線形計画問題に対する強多項式のアルゴリズムの開発に少しでも刺激を与えて, 多くの若い研究者が参入し,線形計画の分野に革新をもたらすて頂けると,データサイエンスや人工智能,数値計算などの周辺分野の発展に寄与することになる.
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