研究課題/領域番号 |
17K01464
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
リハビリテーション科学・福祉工学
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
加藤 宏之 国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (60224531)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 脳卒中 / リハビリテーション / 片麻痺 / MRI / トラクトグラフィー |
研究成果の概要 |
急性期皮質下脳梗塞で入院した患者41名に脳MRIによる錐体路トラクトグラフィーを行なった。高度片麻痺例では錐体路は梗塞巣に含まれていたが、一方で、錐体路のかなりの部分が梗塞巣に含まれていても片麻痺の程度が軽度の症例も少なくなかった。重度の片麻痺は圧倒的に梗塞巣の大きな分枝粥種型梗塞で多かった。また、脳梗塞急性期においては拡散強調画像で描出される梗塞巣はT1強調画像で描出される梗塞巣より常に大きいか同程度であった。以上より、脳梗塞後の片麻痺の程度は、錐体路が梗塞巣にどれだけ含まれるかと、梗塞巣の損傷がどれだけ強いかの2つの要素が関連することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
われわれは、脳卒中後の運動機能(片麻痺)の回復は、損傷脳において運動ネットワークが再構築され、学習機構が誘導され、可塑性が発揮されることによって促進されると考えている。そのため、運動ネットワークの主たる構成員である錐体路の構造が脳梗塞によってどの程度傷害され、その機能がどの程度まで障害されたかを評価することが決定的に重要であると考えている。今回、拡散テンソル・トラクトグラフィーによって描出される錐体路の構造と運動障害(片麻痺)の程度には一定の関連性が認められたことにより、脳機能再生のために神経科学を基盤とするリハビリテーション法を確立する基本的な考え方を提供できたと考えている。
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