研究課題/領域番号 |
17K01813
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用健康科学
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研究機関 | 科学警察研究所 |
研究代表者 |
岡村 和子 科学警察研究所, 交通科学部, 室長 (10415440)
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研究分担者 |
安部 寛子 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (40707204)
槇野 陽介 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 准教授 (50725017)
星岡 佑美 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (30748372)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2017年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 交通事故 / 交通外傷 / 法医解剖 / 心身不調 / 健康要因 / 医薬品 / アルコール / 薬物 / 司法解剖 / 自転車 / 歩行者 / 質量分析 |
研究成果の概要 |
2013年~2022年に収集された千葉県における交通外傷死者の解剖例を収集・分析した。死者の6割から医薬品が、3分の1からアルコールが検出された。死者の7割には何らかの既往歴が記録されていた他、受傷直前の体調急変や心身状態不良、医薬品の多剤使用、社会的孤立などが一部事例から確認された。さらに、警察の交通事故統計データにより、交通死亡事故と解剖データを比較したところ、自動車運転者だけでなく、自転車利用者や歩行者においても、心身の健康状態や社会経済状況が事故関与と関係している可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
交通外傷死者による生前の医薬品やアルコール使用の実態を、その他の関連要因とともに幅広く分析し、長期に渡りデータ収集した研究は、日本国内では他に例をみない。法医解剖は、事件性を疑うなどの理由により、警察からの依頼を受けて一部の死者に実施される。そのため、データの代表性の観点から結果解釈に注意は必要である。しかし、交通事故死者の中には健康状態が良好でない人が一定数おり、検出医薬品や生前の生活状況からもそのことが確認された。交通事故防止対策を検討する上で、当事者の過失を特定するだけではなく、健康状態が悪い人や社会的弱者が交事事故に関与するリスクも考慮する必要があると考えられる。
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