研究課題/領域番号 |
17K02088
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ジェンダー
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研究機関 | 実践女子大学 |
研究代表者 |
山根 純佳 実践女子大学, 人間社会学部, 准教授 (80581636)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 性別職務分離 / 介護保険制度 / 介護職のキャリア / 介護の市場化 / ケアワーク / 介護施設 / 性別分離 / 両立支援 / 女性のキャリア / ジェンダー / 24時間型施設 / マミー・トラック / ユニットケア / 社会学 |
研究成果の概要 |
介護労働の性別職務分離(男性=正規・管理職/女性=非正規)は、労働に対する資源配分の少なさによって強化されている。介護保険制度における人員配置基準や報酬単価では、ユニットケアはぎりぎりの人数でカバーされており、時短勤務や夜勤免除、家族の状況に影響を受ける働き方は職場のニーズに応えられない無責任な働き方として評価される。こうした評価構造は女性の昇進意欲を冷却し、女性を非正規/男性を管理職へと水路づける。 介護施設への質問紙調査では、非営利よりも営利で男性管理職比率が高く、両立支援推進に消極的であることがわかった。介護の市場化によって「女性=低賃金のパート」とする性別分離がさらに進むと予想される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
職場の性別職務分離の要因を、家庭の性別分業や女性の嗜好に求める研究に対し、本研究では職場のジェンダー実践と制度的条件の効果であることを明らかにした。両立支援の利用が「母性・女性的価値」による選択と意味づけられると、働き方の違いが男女の差異として固定化されリーダーから降りるなどの女性の意欲の冷却が起きるが、職員全体の働き方を多様化するとジェンダー化された意味づけは起こりにくい。ユニット型ケアは介護職の長時間労働によってカバーされているため働き方の二極化が起こりやすい。性別職務分離の是正のためには、労働時間を短縮しうる人員配置への介護報酬と正規化にインセンティブを付与する報酬の設計が求められる。
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