研究課題/領域番号 |
17K02165
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
周藤 多紀 京都大学, 文学研究科, 准教授 (50571733)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 注解 / アリストテレス / 倫理学 / 徳論 / ニコマコス倫理学 / 十三世紀 / 学芸学部 / 徳 / 倫理学註解 / 写本 / 校訂版 / オックスフォード大学 / ディンスデールのヨハネス / トマス・アクィナス |
研究成果の概要 |
未公刊の写本資料にとどまっていた、十三世紀後半のオックスフォードの思想家ディンスデールのヨハネスの『倫理学問題集』の第二巻、五巻、十巻について校訂版を作成し、あわせて英語で研究論文を執筆した。第五巻と十巻の校訂版と研究論文については、オンラインアクセスも可能な雑誌に投稿し、すでに掲載された。併行して、ヨハネスが主要な思想的源泉としているトマス・アクィナスが徳をどのように定義し、徳をどのように区別・分類しているかについて研究を進めた。ヨハネス及びトマス・アクィナスに関する研究成果について研究会及び招待講演において発表し、講演原稿に修正・加筆を加えたものを出版した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
校訂作業がなされていなかった貴重な文献(ディンスデールのヨハネスの『倫理学注解』)を校訂版にすることで、またその文献について研究論文を出版することで、研究がすすんでいなかった十三世紀後半のイングランドにおける倫理学の展開の解明に貢献した。また、同時代に大陸で書かれた倫理学注解書(トマス・アクィナス、アルベルトゥス・マグヌス、パリ大学学芸学部教師による)との比較研究をすすめて、中世ヨーロッパにおける思想上の交流の一端を明らかにした。結果として、ヨハネスの『倫理学注解』が、急進的なアリストテレス主義者の台頭と弾圧が生じた、1277年前後のパリの思想状況を解明する手がかりにもなりうることを示した。
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