研究課題/領域番号 |
17K02166
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
森川 輝一 京都大学, 法学研究科, 教授 (40340286)
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研究分担者 |
奥田 太郎 南山大学, 人文学部, 教授 (20367725)
佐藤 啓介 南山大学, 人文学部, 准教授 (30508528)
佐藤 実 大妻女子大学, 比較文化学部, 教授 (70447671)
宮野 真生子 福岡大学, 人文学部, 准教授 (40580163)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 哲学 / 比較思想史 / 批判 / 社会批判 / 世間知 / 比較思想 / 寛容 |
研究成果の概要 |
本研究は、真理探究の営みである哲学が元来有していた、常識や社会通念をラディカルに解体する「根源的批判」としての機能を、西洋・中国・近代日本にまたがる比較思想史的視座から再検討し、その現代的意義を探究した。その成果は、哲学・倫理学・宗教哲学・政治哲学といった各分野の学会、論文、図書をつうじて公表された。代表的なものに、宮野真生子『出逢いのあわい――九鬼周造における存在論理学と邂逅の倫理』(堀之内出版)がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、根源的批判としての哲学のあり方を比較思想史的に考察することをつうじて、哲学が(1)人々が信奉する世間知をラディカルに解体するとともに、(2)批判的思考を喚起することで人々自身が倫理・政治・宗教などをめぐる既存の通念をみずから問い直すことをうながし、(3)相互批判を実践する新たな対話の空間を開く営みであることを、明らかにした。この洞察は、哲学を、大学という制度に支えられた単なる専門知にとどめず、日々の生活にねざした批判的対話という、真の意味で公共的なアクチュアリティをもつ根源的批判知の実践として捉え直すうえで、貴重な貢献をなすものと考えられる。
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