研究課題/領域番号 |
17K02179
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 明治大学 (2019-2022) 宮城学院女子大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
越門 勝彦 明治大学, 法学部, 専任准教授 (80565391)
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研究分担者 |
竹内 聖一 立正大学, 文学部, 准教授 (00503864)
朝倉 友海 東京大学, 教養学部, 准教授 (30572226)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 欲望概念 / 行為者の自己知 / メーヌ・ド・ビラン / ジャン・ナベール / 欲望 / ミシェル・アンリ / 統覚 / 証し / 根源的肯定 / ナベール / リクール / 現代フランス哲学 / 東アジア哲学 / 行為の説明 / 正当化 / 価値論 / 意味論 / 動機づけ / 道徳的価値 / 道徳心理学 / ドゥルーズ / 行為者の主観性 / 意味 / 感情 / 意志 / 倫理学 |
研究成果の概要 |
本研究は、19から20世紀のフランス哲学において欲望概念がいかに規定されてきたかの解明を試みた。その結果明らかになったのは、20世紀哲学における欲望概念が行為者論や倫理学の領域にまで広がりを持つに至ったという事実である。19世紀の哲学者メーヌ・ド・ビランは意志との対比を通じて欲望の偶然性・被決定性を強調したのに対し、モーリス・ブロンデルやジャン・ナベールは欲望の能動的、創造的側面に注目し、個人が善く生きようとしまた他者との和解や正義を実現しようとするその倫理的な推進力を欲望と規定したのである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
20世紀思想における欲望概念の考察はこれまで主に消費社会論や精神分析の文脈でなされてきた。これに対し本研究は、メーヌ・ド・ビランにまで遡って19世紀の概念規定を確認したうえで、20世紀におけるその後継たるフランス反省哲学者のうちに新たに倫理的推進力としての欲望概念を見いだした。この研究の意義は、ブロンデルとナベールの思想に注目することで、20世紀の欲望概念がこれまで言及されてこなかった領域へも拡張していることを示した点にある。研究成果は学術論文のみならず、書籍(『現代フランス哲学入門』)の形でも公刊されたので、欲望に関心を持つ一般の読者にとってもアクセス可能である。
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