研究課題/領域番号 |
17K02180
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 立正大学 (2019) 自治医科大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
武内 大 立正大学, 文学部, 教授 (10623514)
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研究分担者 |
大塚 公一郎 自治医科大学, 看護学部, 教授 (00291625)
小林 聡幸 自治医科大学, 医学部, 教授 (70296101)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 夢 / 現象学 / 明晰夢 / 幻覚 / 悪夢 / 睡眠麻痺 / 神秘主義的幻視 / 魔女の幻視 / ヴィジョン / 睡眠 |
研究成果の概要 |
本研究では、夢の本質構造として、自動性、囲繞性、超常性の三つを取り出し、明晰夢の本質構造として、さらに自覚性、鮮明性、コントロール可能性の三つを付け加えた。神経科学的、精神医学的研究により、夢は幻覚とは異なり、むしろ想像力の一形式であることが結論づけられた。しかし一方で、夢世界においては「準現在化が現在化に変容する」という原理が成り立つことから、夢を単純に想像力と同一視することはできない。 これらの本質構造は、インタビュー、歴史的文献研究(初期近代ヨーロッパの魔女や中世イスラム神秘主義における夢・幻視文化に関するもの)で得られた様々なデータと照合した結果、おおかた確証されたと言えるであろう。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
第一に、市民科学やオープン・サイエンスの意義が重視される昨今の学問状況において、渡辺恒夫(研究協力者)は現象学的な夢研究を「誰でも明日からできる手つくりの科学」として構想しているが、本研究はその第一歩となりうる。第二に、夢の研究を現象学分野でここまで体系だった形で行なったのは本邦初のことであろう。第三に、これまで迷信、或いは空想の産物と思われてきた数々の魔術的・神秘的現象を、明晰夢の現象として解き明かすことによって脱オカルト化することができた。第四に、本研究で探求した明晰夢の導入法が、悪夢治療において有効活用できる可能性が浮上してきた。
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